WEEKLY PRODUCT ANALYSIS
今回は Supreme Week11 で発売された ” Barbour Lightweight Waxed Cotton Field Jacket ”について解説する。
Barbour (バブアー)の歴史
英国のアウトドア・ライフスタイルを体現するブランドであるバブアーは、1894年、ジョン・バブアーによりイングランド北東部のサウスシールズで創業。
北海の不順な天候の元で働く水夫や漁師、港湾労働者のために、ワックスドクロスを提供したのが始まり。
その革新的なワックスドクロス製の防水ジャケットは耐久性が高く、瞬く間にバブアーの名声を広める。
第一次、第二次世界大戦中には、防水服を英国軍に供給し、その高い機能性は、第二次世界大戦時、潜水艦ウルスラの公式搭乗員服として採用。そして真摯なものづくりとその品質が認められ、イギリス王室御用達(ロイヤル・ワラント)の最高峰である3つすべてを保持している。
そしてBarbourを語る上で、避けて通ることができないWaxed Cotton (ワックスドコットン)という最高級のエジプト綿に独自の防水オイルを施した ジャケットは防水性と通気性を両立させ、化学繊維では決して真似できない、アウトドアでの激しい使用に対応した機能性と、高い耐久性を兼ね備えている。
これらのBarbourのブランドヒストリーを踏まえた上で、今回発売されたアイテムの考察に入る。
今回のモデルはBarbourの現行モデルにはないが、ラグランスリーブを踏襲するなど型自体はBarbourの永世定番であるBedale (ビデイル)に近いが、フロントにフラップ×スラントポケットが付く。加えてサイドベントを無くし、風よけ用に裾にドローコードを採用し、シンプル且つモダンにブラッシュアップ。
Supreme × Barbour のオリジナル織りネームと下げ札。
ボディーとスリーブの裏地もコットンツイル。袖口までコットンツイル仕様となっており、重ね着などコーディネートは組みやすい。
ファブリックは、4オンスワックスコットン。
Barbourから展開されているWaxed Cottonはヘビーウェイトの8オンス、ミディアムウェイトの6オンス、そして今回のモデルのライトウェイトの4オンスとなり、最も軽い素地となる。ライトウェイトは非常に軽く、持ち運び易く、摩擦に対する抵抗力や頑丈さ、防寒性はやや劣るものの、変わらない高い防水機能を備える。クリーニングに関しては、水洗い、ドライクリーニング禁止の内容。禁止の理由としては、コーティングした防水オイルを洗い流してしまうため、ワックスドジャケットは温水や洗剤を使用する従来の方法では洗うことができない。 汚れや砂埃をブラシでよく払い落とし、水を含ませたスポンジなどで軽く表面を拭き取って管理と公式からもアナウンス。
私自身オリジナルのBarbourのBedaleも所有しているのだが、敢えて温水で洗いワックスコーティングを落として着用している。よりライトな気心地と小慣れた雰囲気を醸し出す。オイルワックス特有の匂いやベタつきが気になる方もいるかと思うのであくまでも自己責任で参考までに。専用のワックスも売っているので、着用による摩擦などでワックスが取れたりする場合もある為リプルーフも可能。
胸に1つ、腰に左右1個の合計3個と大き目なポケットがある事で実用性がアップ。
襟部にはコードゥロイ素材が使われ、エレガント且つカジュアルな印象。大き目な襟と風の侵入を防ぐフロントジップに比翼仕立ての前立てがつく。
襟裏にはチンストラップが付属し、風よけ仕様が装備される。
フード上にはSupremeの刺繍ロゴ、フードを取り外してもSupremeのネームが見える様に襟下に配置し、ブランドファンには満足いく仕様。フードに関しては、スナップボタンで簡単に取り外しが可能となり気温、天候に応じても使い分けが可能。
商品解説としては以上となる。
今回のBarbourとSupremeのカプセルコレクションは、Supremeというストリート最高峰ブランドと英国の歴史的背景を備えた最高峰ブランドとの新たなる融合という事もあり、中々の希少性があるのではないだろうか。大満足の商品である。
今回の打ち出しという事もありヒョウ柄が人気であったが、今回も敢えてのブラックをセレクト。ロングタームでの経年変化を愉しむ。
Supreme 20SS Week11についてはこちらからチェック。
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